「子どもが欲しい」と思う女性が知っておくべき3つのこと
晩婚化、晩産化、未婚化が社会問題になっている今、結婚してもなかなか子どもに恵まれない夫婦が増えています。結婚すれば自然に妊娠し、妊娠すれば出産できるもの。そう思っている女性、いらっしゃいませんか?
なぜ少子化が晩婚化と同時に進んできたのか考えてみてください。
女性が最も妊娠しやすい年齢は20歳前後だと言われています。これに対して現実の初婚平均年齢は男性31.1歳、女性29.4歳です。年齢が上がればそれだけ妊娠しにくくなり、さらに、出産に至る可能性も低くなります。
将来おかあさんになりたい女性。近いうちに子どもがほしい女性。
そして、そのパートナーのみなさん。
妊娠は極めて複雑な仕組みが、奇跡的に歯車がかみ合って成立するものなのです。ぜひ以下のことを念頭に置いて、ご自分の生き方を見つめなおしていただきたいと思います。
1 避妊せずに夫婦生活を送っていても妊娠しにくいケースがある
「不妊症」という症状があります。定義は「避妊せずに夫婦生活を送っていても1年以上妊娠が見られない」ことです。
通常は1年以内の妊娠確率が80%、2年以内の妊娠確率が90%以上であり、女性が36歳以上の場合なるべく早期に何らかの対策を始めるべきとされています。
2 不妊症には治療しなければ妊娠しない深刻なタイプがある
定義の上で「不妊症」は1年間妊娠しないこととされていますが、いざ不妊症となっても、治療をしなければ妊娠しないケース、治療しなくても妊娠できる可能性があるケースに別れます。
現代の医学は不妊治療の黎明期に比べて格段に進歩しました。それでも、残念ながら不妊の原因をすべて突き止められるわけではなく、実際に不妊症で悩むカップルのおよそ3分の1が「原因不明」に分類されています。排卵因子、卵管因子、子宮因子、頸管因子、免疫因子のいずれかが見つかったとしても「なぜそうなったのか」を特定できない症例も珍しくはなく、根本的な原因が分からない不妊症を合わせるとその割合はさらに多くなるでしょう。
原因不明不妊の中でも「体外受精以外では妊娠が望めない」と思われるご夫婦は増えています。
3 不妊治療を受けても100%妊娠できるわけではない
日本の生殖補助医療実績は2010年に242,161治療周期を数えました。
このうち赤ちゃんを産むまでに至った割合は11.4%にあたる27,682周期で、女性の年齢が若いほど成功率が高くなることと、30代後半から急激に流産リスクが高くなることが分かっています。
不妊治療を受けるかどうか検討する際には、治療の成功率や費用、治療の副作用、そして、本当に治療が必要なのか、治療を受けるとしたらどこまで、いつまで受けるのか、きちんと夫婦で話し合うことをおすすめします。
不妊治療が「子どもを授かりにくい方がなすべき対策のすべて」であるとは言えません。西洋医学による治療はあくまで選択肢のひとつです。あくまで、「妊娠の可能性を増やす手段のひとつ」なのだと捉えてください。
たとえご夫婦で不妊症であったとしても、そもそも絶対に子どもを持たなければならないというわけでもありませんよね。それもこれも、すべては本人がどうしたいか、パートナーとともにどうやって生きていきたいかという話なのです。
ただし、子どもがほしいという思いが強い方には年齢面での制限があります。煩悶のなかでなかなか答えにたどり着けないような時には医師に相談してみるといいでしょう。
参考にしたページ
不妊治療クリニックの大谷レディスクリニック
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