不妊か調べる超音波検査
不妊症かどうかを調べる検査10・超音波検査
不妊症かどうかを調べる検査シリーズ10、超音波検査についてレポートします。
婦人科の超音波検査は基礎的なもののひとつなので、
これまでに何回も言及してきました。
なので、「もう知ってるよ」という方は、解説部分をスルーしていただけると幸いです。
●経腟超音波検査
膣内から子宮や卵巣に向けて超音波(エコー)を当て、
それぞれの位置や形状を画像化する検査です。
基礎体温表と画像情報を合わせて分析すると様々なことが分かります。
子宮においては子宮内膜が増殖期と分泌期に正しい厚みや状態になっているかどうか、
子宮筋腫の有無、子宮腺筋症の有無、子宮腺筋症があるとしたら
どの程度広がっているか、卵巣においては卵胞の発育と排卵があるかどうか、
黄体の形成、チョコレート嚢胞、卵巣腫瘍、
異所性妊娠(子宮外妊娠:たいていは卵管内)の有無などを調べられます。
なお、処女の方については処女膜を温存するため、
おなかの外側から超音波を当てて調べることもできるそうです。
不妊治療を求める方については処女かどうかの心配は必要ないかと思いますが、
ブライダルチェックなどで検査に訪れた方は検査方法について
詳しく事前に相談なさることをおすすめします。
●超音波検査でポリープなどが見つかった場合
→超音波下子宮造影検査へ
経腟超音波検査で子宮の形状に異常が見られた場合には、
より詳しい診断のために各種検査に進みます。
ポリープなどの場合は超音波下子宮造影検査へ。
増殖期なのに子宮内膜の厚みが足りない場合などは、
ホルモン検査や経腟超音波検査を周期に合わせて行い、
観察し、原因と対処法を追求する必要があります。
いずれにせよ円滑に治療に向けて動けるよう、基礎体温は習慣的に
記録するようにしておきましょう。
妊娠の可能性がある時にも経腟超音波検査は有効です。
子宮内腔まで描画できますから、もし受精卵が着床していればパッと見て分かります。
ホルモンバランスが妊娠中の状態なのに子宮内腔がぴったりと閉じている時には、
流産か子宮外妊娠(異所性妊娠)が疑われます。
子宮内腔に空間があり、丸い何かが見えれば妊娠している証拠になります。
経腟超音波検査の画像は自分でも確認できます。
私の流産の時には「ほら卵がどこにもないでしょ?」という意味で見せられました。
確かに赤ちゃんがいない子宮といる子宮では、どれほど妊娠してから
早い段階でも一目瞭然の違いがあるからです。
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