不妊治療前に子宮内膜ポリープ治療必要?
不妊症かどうかを調べる検査11・超音波下子宮造影検査
不妊症かどうかを調べる検査シリーズ11、
造影剤を用いた経腟超音波検査「超音波下子宮造影検査」についてレポートします。
検査の内容は前回レポートの経腟超音波検査とそれほど変わらず、
違いは造影剤を使っているかだけです。
なので、まとめてご紹介してもよかったのですが、
こちらは子宮内膜ポリープなどの病気についてもご紹介しておきたい
検査だったので別の記事にすることにしました。
まずは超音波下子宮造影検査の概要からご覧ください。
●超音波下子宮造影検査
子宮口からカテーテルを挿入し、子宮腔内に生理食塩水を満たします。
これにより経腟超音波検査で子宮内病変などを描出できるため、子
宮内膜ポリープなどの粘膜下筋腫をより詳しく診断できます。
これによって子宮内膜ポリープの数や位置、大きさを確認できるので、
どのように治療を進めるか決定するために大変重要な検査なのです。
●子宮内膜ポリープ、粘膜下筋腫について
粘膜下筋腫は子宮筋腫のなかでも子宮の内側に向けて
発育していくタイプの筋腫であり、子宮内膜ポリープは粘膜下筋腫の一種です。
きのこのような形をした「いぼ」を想像してみてください。
子宮内膜ポリープは良性腫瘍なので特に症状がなければ
治療をしなくても普通に過ごせます。
ただし、できた場所や数によっては不正出血や生理症状の悪化、
着床障害による不妊症につながります。超音波下子宮造影検査で治療が
妥当であると判断された場合には切除手術を行うことになります。
ちなみに、子宮内膜ポリープができる原因には諸説あるものの
女性ホルモンの関与が強く疑われており、閉経後には自然と退縮していくそうです。
手術するかどうかは、ご本人の意思や年齢、子宮内膜ポリープの状態から
総合的に判断するといいでしょう。
子宮内膜ポリープは治療するべきなのか
子宮内膜ポリープは良性腫瘍です。
できたからすぐにどうなるというわけではありません。
妊娠を望む女性以外は急いで治療しなければならない病気ではないとは思いますが、
そもそも一般的には良性とはいえ腫瘍の存在そのものが危険視されています。
最終的には手術する流れなのではないかな、だとしたら、
できるだけ体力のある早い段階で治療しておくべきなのではないかな、と私は思います。
良性腫瘍は時として悪性腫瘍に変わります。
そうなってからでは全身のどこに転移してもおかしくはなく、
命の危険が飛躍的に高まってしまいます。これは子宮以外のポリープでも同様です。
ポリープと診断されたらたいていは切除しますよね。
良性腫瘍が悪性腫瘍に変じる原因も不明なら、いつ変わるかも不明なのです。
コントロールできないリスクは排除するに限ります。
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