コロナウィルスと不妊治療について
新型コロナウィルス感染症と不妊治療について
新型コロナウィルス感染症によって命を落とされたすべての方のご冥福をお祈りいたします。今この病気と闘っているすべての方にエールを送るとともに、
私自身が手の届く範囲でできる限り最善を尽くすことを宣言します。
不妊治療について知りたい、知ったことを一人でも多くの方に
ご紹介したいという思いで私はこのブログを立ち上げました。
でも、どのような形であれ情報を発信するものとして、
今は新型コロナウィルスに触れないわけにはいきません。
全世界に感染が拡大する現在、私たちは誰もがこの新しい病気と無縁ではいられないのです。
●タレントの志村けんさん死去、新型コロナウィルス感染症とは
2020年3月29日、タレントの志村けんさんが新型コロナウィルス感染症によって
死去したというニュースが日本全国を閃光のように駆け抜けました。
発症から2週間、新型コロナウィルス感染症と判明してから6日目のことだったそうです。
当初の症状は倦怠感、その次は急速な呼吸器症候群で、
あっという間に重篤な肺炎となり、医療機関で人工心肺を利用した治療が行われたものの、
そのかいなく29日に死亡が確認されました。
このニュースは新型コロナウィルス感染症をどこか他人事のように
認識していた若者たちにも衝撃を与えました。
新型コロナウィルス感染症とはどのような病気なのでしょうか?
また、新型コロナウィルスとはどんなウィルスなのでしょうか?
簡単にまとめていきます。ニュースメディアや厚生労働省が発表した
資料を参考にしております。
新型コロナウィルスとは:
新型コロナウィルス感染症の原因は「SARS-CoV2」というウィルスです。
防衛医科大学校教授の解説によると、新型コロナウィルスは
風邪を引き起こすウィルスの一種なのだとか。
また、コロナと名のつくウィルス群は幅広く存在しており、
特に珍しいわけではないと言います。
新型コロナウィルスはこれまで確認されていなかったためワクチンが未開発で、
症状が重症化しやすいので注目されるに至ったわけです。
新型コロナウィルス同様、コロナに属して重い症状を引き起こすウィルスとしては、「SARS(重症急性呼吸器症候群)」を引き起こす「SARS-CoV」があります。
こちらは2002年から2003年にかけて感染者を出し、ニュースに取り上げられました。
「MERS(中東呼吸器症候群)」を引き起こす「MERS-CoV」もあります。
こちらは2012年に話題となりました。
SARSは中国発祥、MERSは中東発祥です。今回のコロナウィルスはSARSと
同様に中国発祥ですが、WHOにより「SARS-CoV2」と名付けられ、区別されています。
新型コロナウィルス感染症とは:
WHOは新型コロナウィルス「SARS-CoV2」の感染によって
発症する病気を新型コロナウィルス感染症「COVID-19」と定義しました。
現時点で知られているこの病気の症状は段階別になっております。
初期症状はまずだるさ、倦怠感、のどの痛み、37.5℃以上の発熱などであり、
重症化すると今度は肺炎、上気道炎、気管支炎、急性呼吸器症候群(ARDS)、
敗血症、多臓器不全などが急速に現れ、死に至ります。
初期症状を発症してから1週間経過しても治っていない方は
突然重症化する可能性が高いので、速やかに医療機関を受診しましょう。
なお、その際は事前に電話で新型コロナウィルス感染症であることを
通達しておくようになさってください。
初期症状と重症化した後に起こる症状のまとめ
・初期症状
喉の痛み、発熱(37.5℃以上)、せき、筋肉痛、倦怠感、鼻づまり、
嗅覚の異常(においを感じなくなる)、頭痛、たん、下痢など。
これらの症状が5日から7日程度続くと重症化に至るサインです。
新型コロナウィルスには14日程度の潜伏期間があります。
初期症状を発症した日から逆算すればどこで誰からうつされたのか
ある程度絞り込めるでしょう。
ただし、3月31日現在感染経路が分からない患者の割合が日本でも増えつつあります。
・重症化した後
風邪様の呼吸器系症状が急速に重くなり肺炎、呼吸困難になります。上
気道、気管支も同時に炎症が起こるケースも多く、
そうなると今度は急性呼吸器症候群(ARDS)、敗血症性ショック、
多臓器不全とアッと言う間に症状が深刻化し、死に至ります。
報道ではこの段階の治療としては人工心肺を活用した方法が有効としていますが、
タレントの志村けんさんは人工心肺を使ってもなお回復しませんでした。
新型コロナウィルス感染症の感染リスク
病気治療中の患者を抱える病院はさらに警戒を強めています。
新型コロナウィルス感染症は病気治療中の方、高齢者、たばこを吸う方、
体力が低下している方は重症化しやすいと言われているからです。
実際、志村けんさんはヘビースモーカーとしても有名であり、
ここ数年は喫煙を控えていたという情報もあるものの、やはり影響が残っていたせいで
これほど急速に重症化したのではないかとささやかれています。
世界で最も多くの新型コロナウィルス感染症患者を抱え、
さらに急速な拡大に終わりが見えないアメリカの女性医師がある動画を公開しました。
私はこの動画を日本の報道番組で見ました。
アメリカでは人工呼吸器が足りず、治療さえ受けられないまま
亡くなっていく患者が増えているのに、それでもなお新規患者がどんどん病院に
運び込まれていること、医師として何が起こるか知っていたのに
どうにもできなかったこと、もっと早く準備しておけばよかったという後悔、
新しく運ばれてくる患者は既往症のない若者も多く、しかも重症化する人が
増加傾向にあること、無症状患者でもCT検査などで確認すると
肺炎状態になっていること、多くの無症状患者に接していながら
見逃してしまったことなどを涙ながらに語っていました。
ウィルスは生き物です。
ある人が感染した段階を第一世代とすると、次に感染して第二世代、
第三世代と世代を重ねるうちに性質が変わってくるのです。
第一世代では見られなかった特性を、ウィルスは次第に獲得していきます。
「若者は重症化しない」「8割は軽症」
これらは当初言われていましたよね。
でも真実ではありません。幻想のようなものです。
不妊治療と新型コロナウィルス感染症
不妊治療でクリニックや総合病院の婦人科などに通っている皆様もまた、
新型コロナウィルスに感染するリスクを負うことになります。
病院は人が集まる空間ですからね。
しかし、命を生み出すための治療で死のリスクを背負い込むなんて
皮肉が過ぎると思いませんか?
私たちはひとりひとりが自分の身を守らなければなりません。
マスクを装着し、他人との密接なコミュニケーションを避け、
入念に手洗い除菌するようにしましょう。そして、感染が疑われる症状が出たら
外出しないこと、家族ともなるべく距離を置くこと、不妊治療中でクリニックの
受診予約をしていたとしてもクリニックに行かないことを前提に
自分の行動をコントロールしましょう。
不妊治療専門クリニックもこの状況に対して様々な対応を取っています。
首都封鎖の可能性も出てきた東京では
「新型コロナウィルス感染症の疑いのある方のご来院はご遠慮ください」
とはっきりホームページなどで告知しているクリニックがほとんどです。
その点、私の知る神戸ARTレディスクリニックは遠方から受診しに来る患者さんが多いらしく、今のところ原則受け入れ姿勢のようですが。
患者側の良識が問われる局面なのではないでしょうか。
超個人的なお話
日本国内で30日までに新型コロナウィルス感染症によって亡くなった人数は
クルーズ船の乗船者を合わせて70人とされています。
※NHKの報道資料より
そのうちの1人が志村けんさんというのが受け入れがたく感じます。
よく志村さんの出演するバラエティー番組を見ました。
動物に好かれる志村さん。バカ殿の扮装で研ナオコさんと息の合ったお笑いを
演出する志村さん。
初対面の人とのコミュニケーションに困った時には、
よく志村さんの話題に助けてもらいました。もう志村さんがいないなんて、
どうやって納得すればいいのかわかりません。
個人的な知り合いでも友人でもないけど、志村けんさんは
私の人生に深くかかわってきた大切な人だったのだということに
死去の報道に触れて初めて気づきました。
とにかく残念です。残念でなりません。
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