不妊の検査、子宮鏡検査
不妊症かどうか調べる検査18・子宮鏡検査(外来でも受けられる)
子宮鏡検査は外来で実施しているレディスクリニックも多い検査項目です。
現在判明している妊娠の仕組みでは、あかちゃんのもとになる卵子は
卵巣から飛び出したあと、卵管のなかで精子と出会い、
子宮内膜に着床して成長していきます。
子宮に構造的な問題があったり、病気があったりすると、不妊症の原因になります。
子宮を観察するための検査としては侵襲性がない超音波検査(エコー)などが
優先的に行われ、子宮鏡検査はそうした画像検査の次に控える検査なのです。
先月の子宮内膜ポリープに関するレポートでもこの検査に触れていたはずですが、
今回はこの検査に注目してまとめました。
子宮鏡検査(ヒステロスコピー)について
まず私の知る神戸ARTレディスクリニックでは
約3mmのファイバースコープを使っているそうです。
そして、いつも参考にしている書籍「不妊治療 体外受精のすすめ/成田収」では
直径5mm程度となっています。医療技術の革新は年々すすんでいますから、
一昔前に比べるとより一層女性の身体にかかる負担は抑えられている
と考えていいでしょう。
子宮鏡検査通常の手順
月経後、卵胞期初期に子宮口を開き、子宮頚管を通してファイバースコープを
子宮腔内に挿入して内部の様子を視覚的に診断します。
このとき、腔内は生理食塩水で潅流しながら
観察を行うのが通常なのだと書籍にはあります。
神戸ARTレディスクリニックでは、子宮鏡検査に加えて
腹腔鏡検査も同時に行うと効率的と推奨しています。
ちなみに、この検査では痛みを感じない女性も多いのだとか。
子宮口を開くと聞くと、それだけで怖いと感じるかもしれません。
でも、不妊治療が必要かどうか、また、必要だとしたらどんな治療を
選ぶべきなのか知るためには、通らなければならない通過点のひとつにすぎません。
子宮鏡検査で分かる子宮のトラブル
子宮鏡検査で分かる子宮のトラブル、そのなかでも
とりわけ不妊症の原因として目立つのが、
「子宮内腔の癒着」「子宮内膜ポリープ」「粘膜下筋腫」「子宮中隔」などです。
子宮筋腫で組織が突出しているような異常の検出に優れています。
子宮鏡検査:「もしも」のいまと未来の話
数十年前まで、ひとが生きたまま体内の状況を確認するには、
病変があるのではないかというポイントを推測して、あてずっぽうに
切り開くしかなかったと言います。
それが、CTスキャンやMRI検査、超音波検査(エコー)の登場で、
メスを入れなくても気軽に検査できるようになりました。
しかし、結局のところ、いまに至っても
「子宮のなかが病気になっているかどうか分からない時」などには、
目で見るのが最も手っ取り早い病気の検出方法のままです。
子宮鏡検査が身体に対して侵襲的となる要素は子宮口を開く点のみではあります。
それでも、今だったら本当は、子宮のなかに検査器具を
直接差し込むようなことをしなくても調べられるのではないかな、
と、思ったり、思わなかったりします。
だって、ある国からある国のある場所に、遠隔操作でも
ピンポイントで爆弾を落とせるような時代ですよ?
遠隔操作で、人の手で直接操作を行われていないのに、
地球から遠く離れた惑星で、ロボットが単独で探検・採取活動を全うし、
地球に帰還できるような時代ですよ?
戦略兵器の開発者さん。宇宙開発の研究者さん。医療機器の開発者さん。
そこのところ、実際はどうなのでしょうか?
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