薬剤性高プロラクチン血症レポート
薬剤性高プロラクチン血症vol.16-抗精神病薬09
続きました!
前回は薬剤性高プロラクチン血症を引き起こす精神神経用薬、
分類「抗うつ剤」の分類について解説しただけで終わってしまいました。
今回は、抗うつ剤の第一世代「三環系」のイミプラミン(トフラニール)、
クロミプラミン(アナフラニール)と、第二世代「四環系」の
マプロチリン(ルジオミール)をピックアップします。
薬剤性高プロラクチン血症と不妊症についてはコチラをどうぞ!
イミプラミン(トフラニール)
用途:うつ病、うつ状態、夜尿症の治療に用いられます。
常用外の用法として片頭痛、群発頭痛、神経痛などの治療に
用いられることもあります。
脳内の神経伝達物質「ノルアドレナリン」や「セロトニン」の分泌量を増加させ、
神経の働きを向上させることで精神的な症状を改善させます。
意欲の向上、不安感の緩和に役立ちます。
夜尿症については抗コリン作用による効果が期待できます。
抗コリン作用が膀胱の収縮をおさえます。
副作用:岐阜県薬剤師会のレポートでは高プロラクチン血症を引き起こす薬剤リストに
イミプラミンの名が連なっていました。
参考にURLを載せたページの注意書きでは、悪性症候群、
セロトニン症候群、麻痺性イレウス、血液障害、重い不整脈などに
注意すべきとのことです。
副作用が出ているサインは、口の渇き、眠気、めまい、
立ち眩み、便秘、手の震え、目のかすみ、尿が出ない、動悸、発汗、不眠、
幻覚、むくみ、息切れ、吐き気、発熱など。
重症の副作用では鼻血や歯肉出血などが見られることもあるようです。
参考:http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se11/se1174006.html
参考:https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00000964.pdf
クロミプラミン(アナフラニール)
用途:うつ病や強迫性障害の治療に用いられるお薬です。
副作用:脳の代謝のバランスを変えるためさまざまな副作用が出るのが
三環系抗うつ剤の特徴です。主な副作用は眠気、口の渇き、便秘などです。
中枢神経抑制作用が興奮を鎮める効果をもたらす半面、注意力低下や意欲低下などの
副作用が認められます。
抗コリン作用は口の渇きや腸の運動抑制による便秘、
起立性低血圧、頻脈、目のかすみなどといった副作用を引き起こします。
女性の高プロラクチン血症、男性の前立腺肥大、緑内障、排尿障害、
眼圧上昇、緑内障といった重症の副作用が起こる可能性もありますが、
服用し続けると副作用が弱くなっていくケースが多いようです。
とはいえ絶対ではないので、副作用があまりにきついようなら
服用を中止することも検討したほうがいいでしょう。
参考:https://www.fuanclinic.com/byouki/a_19.htm
参考:http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se11/se1174002.html
マプロチリン(ルジオミール)
用途:うつ病、うつ状態を改善するお薬です。
副作用:めまい、便秘、不眠、神経過敏、便秘、手足の震え、
言語障害、倦怠感、皮膚血管炎、倦怠感、皮膚血管炎、
蕁麻疹、倦怠感などなどなど。また、やはり参考リストの方では
マプロチリンにも高プロラクチン血症の原因になる可能性ありとなっています。
参考:https://www.rad-ar.or.jp/siori/kekka.cgi?n=39564
参考:http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se11/se1179008.html
今回はここまで!
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