不妊検査(卵管鏡検査って何??)

不妊症かどうか調べる検査20・卵管鏡検査

不妊症かどうかを調べる検査のひとつ、

卵管鏡検査についてご紹介します。

卵管鏡検査とはどのような検査なのか、どのように行うのか、

また、どのような時に必要になる検査なのか、見ていきましょう。

卵管鏡検査とはどのような検査なの?

卵管鏡検査とは、これまでにご紹介したことがある

腹腔鏡や子宮鏡といった内視鏡検査の仲間です。

卵管内部の状態を視覚的に診断できます。

卵管鏡検査を受けることで卵管内腔が押し広げられ、

それだけで妊娠に成功したケースも少なくないようです。

卵管鏡検査はどのように行うの?

カメラを内蔵したカテーテルを卵管内部に挿入し、

卵管内部の画像を画面に映し出します。

腹腔鏡や子宮鏡にくらべて卵管鏡は0.6mmとはるかに細く、

よりいっそう精密な手技による操作が重要となります。

この検査では、検査日当日にいきなり卵管鏡を挿入できるわけではありません。

まず子宮口をある程度拡張する処置を行い、

十分に子宮口が開いてから内視鏡を送り込むのです。

生理周期の把握は必須です。基礎体温表はきちんとつけておくようにしてください。

卵管鏡検査の結果、卵管内部に病変が見つかった場合、

医師の技術力さえ伴えばそのまま卵管鏡下卵管形成術(FT)という

治療を行うことも可能です。

卵管鏡検査が必要なとき

卵管鏡検査は卵管性の不妊症の可能性が示唆された時に必要となる検査です。

卵管性の不妊症とは、卵管に何らかの問題が起こっていて成熟した

卵子が通過できない状況を意味します。

卵管閉塞が起こる原因は、子宮内膜症、クラミジア、チョコレート嚢胞などです。

いずれも放置すると卵管のダメージは深刻になりますが、

とりわけ注目すべきがクラミジアだと考えられます。

クラミジアは性感染症の一種で、性交渉によって感染します。

しかし、女性については自覚症状がほとんどないため、

感染したことそのものがまず発覚しにくいのです。

「なかなか妊娠しないな」とレディスクリニックを受診し、

検査の結果クラミジアに感染していることを知ったという女性、多いそうですよ。

なお、クラミジアには膣部から骨盤内に感染が拡大していく性質があります。

治療をせずに放置すると、やがてクラミジアに侵された卵管は炎症を起こし、

閉塞、癒着、水腫といった様々な症状を呈するようになります。

このことは女性の不妊症だけでなく、別の問題もはらんでいます。

なぜ女性がクラミジアに感染したのかを考えてみてください。

どこからクラミジアはやってきたのでしょうか?

悲劇に見舞われる女性が減ることを祈るばかりです。

いかがでしたか?

すこしクラミジアの話題に偏りすぎたかもしれませんが、卵管鏡検査のご紹介でした!

お付き合いくださりありがとうございました。


参考書籍、サイト

「未来の赤ちゃんに出会うために 不妊治療 体外受精のすすめ」

成田収 著・南山堂

不妊治療クリニックによる卵管の異常について

子宮鏡と卵管鏡

30代からの不妊治療や検査のことブログでつづる

30代不妊治療について思うこと。不妊治療を知り、妊活から体外受精や顕微授精についてまで、自分のペースで調べていきます。