不妊に?ひどい生理痛にも。子宮筋腺症
子宮内膜症の一種、子宮筋腺症
不妊症の原因になる女性特有の病気、子宮腺筋症をご紹介します。
子宮腺筋症は子宮の病気です。
子宮の病気でよく知られているのは子宮がん、子宮頸がんといったあたりでしょうか。
子宮筋腫を挙げる方もいらっしゃるかもしれませんね。
子宮筋腺症は子宮筋腫や子宮がんとは違う病気です。
これから症状や、その症状が起こる理由について解説していきますので、
月経に伴って強い痛みや不快な症状が起こる方は
ぜひご覧いただきたいと思います。
そして、心当たりがあったらできるだけ早く婦人科を受診するようになさってください。
子宮腺筋症とは
子宮腺筋症は子宮内膜症の一種です。
本来、子宮内膜は月経周期に沿って子宮内腔に増殖します。
ところが、子宮内膜以外の場所で組織が増殖してしまうことがあります。
これが子宮内膜症です。
子宮は筋肉組織によって形成されているのですが、
この筋肉層の中で子宮内膜組織が増殖してしまう場合を
「子宮腺筋症」と呼びます。
ひどい生理痛は、子宮腺筋症のことも…
子宮腺筋症では月経の度に子宮の筋組織の中で出血が起こり、
排出が滞ります。
つまり、本来ならば空間がない場所、隙間がない場所に
どんどん組織や血液がたまってしまうわけです。
強い月経痛や子宮の腫れが、子宮腺筋症の特徴的な症状となります。
月経に際して痛み止めが欠かせない方は、子宮内膜症の恐れがあります。
子宮内膜症、子宮腺筋症は不妊症の原因になるので、
お早目に婦人科、産婦人科で検査を受けられることをおすすめいたします。
子宮腺筋症の治療
子宮腺筋症の治療はほかのタイプの子宮内膜症と同様です。
基本は薬物療法で、一定期間月経を止めて、それまでに蓄積した
子宮内膜の自然な退縮を促します。
私の知っている神戸ARTレディスクリニックではスプレキュア、
ナサニール、リュープリン、ダナゾールなどの薬物を処方し、
平均して4ヶ月から6ヶ月間の月経を止めるそうです。
これは根本治療ではなく対症療法に過ぎません。
妊娠を望む方は、この治療で子宮が本来の大きさに戻っている間に
妊娠を目指すことになります。
注意したほうがいい月経痛のタイプ
現代日本では閉経前の女性のうち、8割から9割が月経痛に
悩まされていると言います。
痛みがあるのが当たり前のように思われるようになってしまっていますが、
実はそれは間違いです!
本来の月経に痛みはないと、多くの婦人科、産婦人科の専門医が
警鐘を鳴らしています。
日常生活に支障をきたすほどの痛み、鎮痛剤が効かないほどの痛みがあったら、
それはほぼ間違いなく身体からの警告です。
子宮内膜症(子宮腺筋症)とは限りませんが、何らかの病気が潜んでいる
可能性はかなり高いでしょう。
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