不妊、性教育について振り返る

教育現場で配られている性教育冊子の内容について

妊娠を望むカップルのうち9%程度が不妊症と推計される現代、

少子化を問題視した日本政府は不妊治療に補助金を捻出して

出生率を引き上げようとしています。

同時に教育レベルでの改革も進めているようで、いまどきの小学校、中学校では

日本産婦人科学会が制作した冊子が配られ始めているそうです。

日本産婦人科学会の公表するデータには問題点を指摘する声も上がっているので

参考程度にとどめたほうがいいのかとも思いますが、

少なくともかつての「保健体育」よりは進んだ性教育が

始まっていると見ていいでしょう。

冊子を取り寄せて読んでみました!

私が子どものころ、性教育は親の責任とされていました。

学校の保健体育でも月経、妊娠、出産の授業はありましたが、

教師が「自分で読んでおきなさい」と言ったことを覚えています。

不妊という症状があることすら、当時の私は知りませんでした。

そして、社会に出て将来について具体的に考えるようになるまで

興味を持ちすらしなかったのです。


いざ不妊について知った時にはもう30代中盤になっていました。

あの頃と今ではどのように性教育が変わっているのか気になったので、

学校現場で配布されている資料を取り寄せて読んでみました。

対象年齢は小学校高学年といったところで、

男女の身体の違いから始まり、性成熟について、セックスについて、

そして、妊娠、中絶、不妊症、青年期や中高年期の身体の変化、

男女の病気、性感染症など、段階的に人生を追って解説していく形になっています。

分かりやすくていい。でも、内容はちょっと古いのかも?

いま、日本では若者の梅毒感染が拡大しているそうです。

梅毒は非常に危険な病気です。

同時にクラミジアなどの性感染症も多く確認されるようになり、

優しく語り掛けるような解説書は非常に大きな意義を持っていると感じました。

しかし、細かく内容をチェックしていくといくつか気になる点があったのも事実。

例えば不妊症の定義です。

近年では避妊せずに性行為を行っていて1年間妊娠しなければ

不妊症だと考えるのが一般的になっています。

資料のなかでは2年間妊娠しなければ不妊症という定義が一般的だとしており、

3年あるいは1年で不妊症という考え方もある、としているのです。

発行は2014年ですから、根拠となるデータも当然過去のものとなっています。


不妊症について勉強する第一歩の資料としてはなかなか評価できるかな、

といったところです。

「そういえば私もなかなか妊娠しないな」と気が付いた方は

読んでみるといいかもしれませんね。

具体的に今すぐ不妊治療について知りたいという女性については、

生殖補助医療を実施している医療機関のホームページなどに

アクセスしてみることをおすすめします。

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30代不妊治療について思うこと。不妊治療を知り、妊活から体外受精や顕微授精についてまで、自分のペースで調べていきます。