婦人科検診について考える
はじめて婦人科・産婦人科で診察を受ける女性のみなさんへ
アメリカやヨーロッパでは若い女性の婦人科検診受診率は高いそうです。
しかし、残念ながら日本では3割から4割程度の女性しか
婦人科検診を受けていません。
がんの罹患率が上昇し続けている日本では、乳がんや子宮がん、卵巣がんが遺伝すること、
早期治療で生存率が上がることが注目され、
婦人科検診に無関心な層へのよびかけが活発化しています。
テレビやインターネットで乳がん検診や子宮頸がん検診の必要性を訴える広告を
多くの方がご覧になっているはずです。
そのかいあってか、少なくとも婦人科検診の必要性については認知度が
上昇している様子が見受けられます。
しかし、婦人科の診察に抵抗感を持つ女性が多く、
「きっかけ」に後押しされなければ受診できないというケースが目立ちます。
私もそうでした。
もし結婚していなければ、もし子どもがほしいと思わなければ、
今でも婦人科・産婦人科・レディースクリニックは避けていたでしょう。
婦人科検診を受けたことがない女性に知っておいてほしい3つのこと
1 自分が婦人科の検査を受けるべきかどうか
日本人の生涯がん罹患率は2人に1人です。
死亡に至るのは男性が4人に1人、女性は6人に1人。
とりわけ多いのが乳がん罹患率で、
乳がん・子宮がん・子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんを
併せると全体の19%を占めます。
子宮頸がんは20代の女性に増えています。
乳がんと子宮がん各種は40代で最も罹患率が高くなっていますが、
若い女性には性病リスクも上昇しているためできるだけ早く
婦人科検診を受けるべきだと思います。
産婦人科医の言葉を借りますと、
「これまでに誰かと性交渉をした経験がある女性は全員が何らかのリスクを負っている」
ということだそうです。
2 婦人科は「怖くない」
病院自体を敬遠する方もいらっしゃるでしょうが、
婦人科となると受診することを怖い、恥ずかしいという思い込みから
避ける方が多い様子です。
医師も看護師も、婦人科のスタッフは皆さん真剣に仕事をしていらっしゃいます。
診察を受ける「患者」も、彼らの視線を真剣に受け止めるようにしてみましょう。
そうすれば、婦人科を怖いという気持ちも、恥ずかしいという
思いもどんどん薄れていくはずです。
風邪の時に喉を見るのと同じことだと考えるといいかもしれませんね。
3 婦人科検診は定期的に受けることに意味がある
厚生労働省ががん検診推進事業で定めた子宮頸がん検診無料クーポンの
配布対象者は20歳、25歳、30歳、35歳、40歳でした。
乳がん、大腸がんについても5歳刻みでクーポンが配布されており、
「1度検査を受ければいいというわけではない」ということが分かります。
がん以外の婦人科系疾患も発見は早ければ早いほどいいので、
定期的に検査を受けて健康状態の変化を把握しておくことをおすすめします。
乳がんなどは1年間で急激に育つ恐れがあるので、
検査のスパンは1年から2年に1回。気になる症状があるならば、
その経過観察をより短いスパンで行うようにしてください。
子宮頸がんについては検体検査をあまり頻繁に行うのはよくないとされているので、
医師の指導に従って受診するようにしましょう。
良性の子宮筋腫なども同様です。
婦人科検診を受けつつ、不妊治療の検査を受けたいと思います。
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