ホルモン検査でどんなことがわかる?

身体の状態を「ホルモン検査」で知る

すこしずつ過ごしやすい気候になってきたようですね。

そのかわり台風が続々と襲来する時期でもあるので心配ではありますが、

体調面ではちょっと一息といったところでしょうか。

この時期からが「秋バテ」シーズンです。みなさまご用心ください。

さて、今回はホルモン検査のお話をしたいと思います。

女性ホルモンは女性の身体を病気から守ったり、

肌や骨を強くしたりするとともに、月経周期を支配する存在でもあります。

つまり、女性ホルモンの分泌状況を調べれば身体の状態が分かるのです。

子どもを授かる部分の機能が健康なのかどうか。

もし問題があるとしたら、原因は何なのか。

気になりますよね?

子どもがほしい方、生理痛が強い方、不快な症状がある方は、

医師に相談してホルモン検査を受けておくことをおすすめします。

段階的に進める「ホルモン検査」

多くの場合ホルモン検査は不妊症かどうかを調べるために行われます。

まず、単純に自然な状態で分泌量を測定するのが「FSH」と「LH」です。

いずれも下垂体から分泌されるホルモンで、ターゲットとなる器官は卵巣です。

「FSH」は別名を「卵巣刺激ホルモン」といい、卵胞を刺激して大きく成長させます。「LH」は卵胞に働きかけて排卵をうながします。

「FSH」と「LH」が正常に分泌されていない場合には負荷テストを行って、

どこに障害があるのか調べなければなりません。

そのほかには「プロラクチン」や甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、

男性ホルモンも測定対象です。

ホルモン検査ではタイミングも重要です。

月経周期3日目に「FSH」と「LH」を測定し、

「GnRH」というホルモン物質を投与して反応を見る負荷テストを行うこと。

基礎体温の高温相に黄体ホルモン(プロゲステロン)の

測定を行うことなどが決まっています。

実際にホルモン検査を受けたいと考える女性は、

まず2か月程度の基礎体温表を作って月経周期を把握する必要があるわけです。

ホルモン検査で分かる病気

FSHとLHは卵巣に働きかけて卵胞の成熟や排卵をうながすと同時に、

卵胞からのエストロゲンやプロゲステロンの分泌を支持しています。

それと同じように、FSHやLHを下垂体が分泌するのは

さらに上位の視床下部から分泌されるGnRHというホルモン物質が

下垂体に働きかけるからです。

自然な状態でどのようにFSHとLHが分泌されているかを測定すると、

下垂体や卵巣の病気に気付く手がかりを得られます。

LH高値でFSHが正常値である時に疑われるのは卵巣の病気「多嚢胞症候群」です。

症状をさらに詳しく診断するためにGnRHホルモンを投与する負荷テストを行います。

FSH、LHが両方とも低値である時には下垂体か視床下部の異常。

FSHもLHも異常高値の時は卵巣の異常、もしくは更年期障害が疑われます。

更年期障害は病気ではありませんが、

不快症状が強い方については何らかの対応が必要でしょう。

ホルモン物質は多くても少なくても「異常」です。

検査の結果異常を指摘されたとしたら、きちんと医師の説明を理解し、

治療に進むようにしてください。

参考:ホルモンの検査

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30代不妊治療について思うこと。不妊治療を知り、妊活から体外受精や顕微授精についてまで、自分のペースで調べていきます。