性周期を作る「卵巣周期」と「月経周期」

「性周期」という言葉をご存知でしょうか。

ホルモン検査をはじめとした不妊症の検査は性周期の決まった

タイミングで行わなければ正しい結果が得られません。

では、事前に「今が性周期のどのタイミングなのか」

を知るにはどうしたらいいのかと言うと、

基本的には基礎体温表と月経周期から卵巣周期を予測してアタリを付けます。

今回はこの「性周期」について考察します。

目に見える「月経周期」と体温が「卵巣周期」の手がかり

「月経周期」と「卵巣周期」を併せて性周期と言います。

月経と排卵は相互にかみ合っています。

しかしながら卵巣周期は目には見えず、そもそも起こっているのかどうかすら

自分自身の体感からは判断できないものです。

まずは月経周期について知り、基礎体温の変化が意味するところを

理解することが必要です。

●月経周期

「月経」は目で見える現象ですから、いつ始まり、いつ終わったのか

確実にわかりますよね。

月経は受精卵が着床できるように準備した子宮内膜が不要になって剥がれ落ち、

排出されるときに起こります。

ただ血が流れ出ているのではなく、「膜」が崩れ落ちたものなのです。

逆に言えば、子宮内膜はそれくらい柔らかく繊細な器官なんです。

妊娠を継続するのがいかに難しいことかなんとなく

実感できるような気がします。

月経の始まりから次の月経の始まりまでを

1つの区切りとして「月経周期」とします。

周期の長さは人それぞれ。28日周期だったり、30日以上の周期だったり。

また、通常は28日周期なのに病気やストレスの影響でずれたり

というケースも多々あるようです。

私も一時期月経が止まっていたのでよくわかります。

けっこう長い間止まっていたので、

あの時に問題の根が生じたのかもしれないと考えて……。

早くレディースクリニックを受診しておけばよかったと何度も後悔しました。

●卵巣周期

卵巣周期は月経周期と体温から推測できます。

排卵前が卵胞期、排卵後が黄体期です。

卵胞期はエストロゲンが活躍する元気な時期。

黄体期はプロゲステロンが増えるしんどい時期と覚えるといいでしょう。

黄体期には月経前症候群(PMS)の症状が起こりやすいという特徴があります。

排卵前は基礎体温低め、排卵後は基礎体温高めの2層を描くのが

理想的な基礎体温表です。

高温期と低温期の差は平均0.3℃くらいだそうなので、

体感からはちょっと分からないと思います。

排卵が起こる時には体温が特徴的な変化を見せます。

前日くらいに少し下がって排卵期に入るのです。

そこから高温期に入るので、身体がしっかり機能している場合は

基礎体温表を付けるだけできっちり排卵日を予測できるようになりますよ。

なお、基礎体温表がなくても排卵日を予測することは可能です。

月経が28日周期であれば、機能が正常なら中間の14日目くらいが

排卵日になるそうです。周期が安定しないとしても、

近年では排卵日を予測する検査があります。

月経周期を数か月分記録して医師に相談してみるといいでしょう。

月経は非常に複雑なメカニズムで成り立っているんですよね。

難解ですが、ぜひひとつひとつ向き合って、

ご自身の身体と仲良くなるようにしていただきたいと思います。

周期と基礎体温のグラフ

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30代不妊治療について思うこと。不妊治療を知り、妊活から体外受精や顕微授精についてまで、自分のペースで調べていきます。