排卵誘発剤による不妊治療(人工授精)

人工授精は多胎妊娠が起こりやすい?

排卵誘発剤は排卵が見られない女性に用いられる薬です。

しかし、不妊治療の際には自然に排卵している女性でも

処方されることがあります。卵子の質を高め、治療をより確実に行うためです。

というのも、不妊治療は女性の体に著しい負担をかけますし、

回数を重ねるほど経済的負担も大きくなるため、

治療を行う病院側もなるべくなら何周期も繰り返したくないと考えているからです。

患者ひとりに長く治療を行えば、それだけ病院としての

成績が下がるという事情もあるのでしょう。

個人的には自然に妊娠できるように持っていくべきでは、とも思うのですが、

それで済むなら不妊治療そのものが必要とされるわけがないですよね。

タイミング法からステップアップ、人工授精

一般的に不妊治療はタイミング指導によるタイミング法から、

精子を採取して洗浄などを行い排卵に合わせて

子宮内へ送り込む人工授精へとステップアップします。

この際に排卵誘発剤を使用した場合、成熟する卵子の数を

コントロールできないため多胎妊娠の確率が高くなるといいます。

本当なのでしょうか?

双子の出産数に対して、不妊治療が原因と考えられる割合はおよそ36%。

三つ子以上の多胎については77%が不妊治療によるとされています。

日本全体では双子の割合が2%以下であるのに対し、

不妊治療を行った場合には10から25%が双子以上の

多胎になるとわかっていますから、人工授精のように着床する

受精卵の数をコントロールできないタイプの不妊治療を受けるご夫婦は

フレキシブルに対応できるよう、準備を整えて臨むことをおすすめします。

着床する受精卵の数をコントロールしたい時には

治療が成功することを前提に、生まれる子どもの人数を

自分たちの意思で決めたい時には人工授精より高度な方法を選ぶべきです。

具体的には、特定不妊治療とされる体外受精および顕微授精です。

これらの治療ではいったん成熟した卵胞細胞と精子を採取し、

選別したうえで人工的に受精させ、再び子宮内に戻します。

人工授精に比べると格段に費用もかさみますが、

無事に子どもを出産し、育てるにはこのようにして

計画的に治療を進める必要もあるわけです。

不妊治療の方法として人工授精を選ぶみなさまは、

双子でも三つ子でもどんとこい!

子どもは多ければ多いほど幸せ!

というくらいに両手を広げ、しっかり足元を固めていただきたいと思います。

人工授精について

30代からの不妊治療や検査のことブログでつづる

30代不妊治療について思うこと。不妊治療を知り、妊活から体外受精や顕微授精についてまで、自分のペースで調べていきます。