出産に一番適した年齢は?②

女性の年齢と卵子の関係、出産に一番適した年齢は?②

卵子の品質や子宮の成熟度から見ると、

女性は25歳から29歳の間で出産するべきだと分かります。

しかし、今の日本社会はそれにふさわしい状況なのでしょうか?

日本は学歴社会です。

企業が社員を募集する際には、応募者の学歴でまずふるいにかけます。

中途採用なら、学歴と職歴が重視されます。

そのため、日本人はほとんど一律に義務教育、高等教育、大学教育を経て社会人になり、

社会人になってからは新人、若手、中堅と立場を固めていくルートに並ぶのです。

順当に行って、4年制の大学教育の終了時点で22歳から23歳。

社会人になってから立場を固めるのに最低3年間かかります。

多くの企業は新卒社員を一人前に育成するまでにかかる期間を3年から5年と定めていて、

それまでのお給料はいわば先行投資と考えているようです。

最短の3年で一人前の社員になったとして25歳か26歳。

会社は先行投資の回収にかかるので、「出産適齢期になったから辞めます!」

はなかなか通りません。

産休、育休などの育児支援制度がきちんとした企業であればいいかもしれないですが、

残念ながら、出産、育児を経て復帰し、女性が男性と同等に

活躍できる場は限られています。

日本が掲げる「男女同権」はただの「建前」?

日本の歴代首相に女性がいたでしょうか?

それが答えだと思うのです。

国会議員に占める女性の割合は、世界193か国中、日本は165位。低いですよね。

男女同権、男女平等は、少なくとも日本では夢か幻のようなものなのではないか

というほどです。

男性の育児休暇取得率の低さ。産休を経た女性の復職の難しさ。

数々の問題を見渡す中、私はあることに気付きました。

「少子化」を叫ぶ人々のほとんどが「他人事」だと思っている

メディアで少子化について語る人々の多くが「少子化」を他人事だと思っていることに、

みなさまは気付いていらっしゃるでしょうか。

子どもを産むか、産まないかを選択する当事者にとっては、

妊娠すること、出産し、子どもを育てることは個人的な現象です。

「少子化」はそれを数字でとらえて集合化した概念であり、

女性ひとりひとりの事情は削ぎ落されてしまいます。

個人の顔を拭い去った「少子化」という「社会問題」対策は、

女性ひとりひとりを救い上げるのではなく、「社会としてこう取り組んでいるよ」

「気にしているよ」と示すパフォーマンスに成り下がってしまいます。

また、「産むか産まないかを決めるのは女性の自由」と

突き放して考える論者が多いように思います。

結局のところ、子どもを産みたいと考える女性はそれ以外の何か、

それも、人生を大きく変えてしまうほどの何かを差し出さなければなりません。

職業であったり、健康であったり、失うものは人それぞれ違います。

もう少し共感してくれたっていいじゃないか。

もうじき望みを失う年齢ではありますが、私は、そんな風に

人と社会の無理解をかみしめるのです。

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30代不妊治療について思うこと。不妊治療を知り、妊活から体外受精や顕微授精についてまで、自分のペースで調べていきます。