不妊治療、心理カウンセリングを受けること

不妊治療と心理カウンセリング・心のケアがいかに大切か

心と身体は結びついています。

健康状態と心理状態は連動するため、心を置き去りにした不妊治療の成功率は

高くないと言われています。無理を押して治療を続けるほど

心身のダメージが深くなり、取り返しのつかないところに

向かっていくことになるでしょう。

近年では、不妊治療には心理状態や人間関係、

社会環境などの総括的なケアが必要だとする声が増えています。

とはいえ、医師にはそれぞれの専門分野があります。

婦人科・産婦人科の医師は婦人科の治療が専門です。

心のケアについては心理カウンセラーが専門です。

きちんと臨床心理学に基づいて不妊治療のサポートを受けるのであれば、

レディスクリニックの治療と、生殖心理カウンセラーによる

心の治療を並行して行うようにするといいかもしれませんね。

婦人科のカウンセリングと心理カウンセリングは別の物

不妊治療では必ず医師や看護師によるカウンセリングが行われますが、

これはあくまでも治療方針を決めるための話し合いです。

もちろん多くの医師、看護師が患者の心身に寄り添うように

努力してくれていることは分かっています。

しかし、心のケアと不妊治療の目的は、必ず一致するとは限りません。

不妊治療は、実際に始めてみなければなかなか実感できませんが、非常に過酷です。

いつまで治療を続けるか、どこまで治療を進めるかを

前もって決めていたとしても、いざとなったら事前の計画なんて意味がなくなります。

治療を始めても思うように妊娠できず、

あと1回、あと1回と治療を繰り返した挙句、離婚してしまった夫婦もいます。

健康を失った女性、お互いへの信頼を失った夫婦、

愛情を見失ってしまった夫婦がいます。

また、治療のつらさが想像以上で、予定していた期間の途中でやめていく夫婦もいます。

他人からは測り知れないほどのストレスとどう折り合いをつけるか、

これが、不妊治療の成否を分ける要素のひとつになるでしょう。

どんなカウンセラーに相談するべき?

不妊治療は特殊な医療行為です。

不妊治療によってどんなストレスが生じるのか、現実をよく理解した

心理カウンセラーでなければ相談する意味がありません。

生殖心理学という学問があります。

不妊症患者に対するカウンセリング理論を学ぶための学問で、

これを収めた心理士は生殖心理カウンセラーと名乗ることができます。

日本ではまだまだ生殖心理カウンセラーが少ないので

難しいかとは思いますが、もし不妊治療の助けとして

心理カウンセリングを受けるのであれば、「生殖心理カウンセラー」の資格を

持っているかどうかをカウンセラー選びの基準にするとよさそうです。

30代からの不妊治療や検査のことブログでつづる

30代不妊治療について思うこと。不妊治療を知り、妊活から体外受精や顕微授精についてまで、自分のペースで調べていきます。