性感染症と不妊症

不妊症を調べる検査13:性感染症(STIs)と不妊症

前回レポートのWHO報道、「染症の感染率は全く下がっていない」に関連して、

不妊治療のクリニックが推奨している性感染症検査と

不妊症のお話をしたいと思います。

WHO報道は世界の性感染症感染率の情報でした。

世界で25人に1人が性器クラミジア感染症、淋病、トリコモナス症、梅毒のいずれか、

もしくは複数に感染していて、しかも薬剤が効かないタイプが増えている。

毎日100万人もの新たな感染者が出ていて危機的状況、とのこと。

日本人はこういった面でとてものんきですよね。

でも他人事じゃありません。厚生労働省の健康局結核感染症課情報管理係が

まとめたところによると、ここ数年で梅毒の感染が急激に拡大しています。

●毒感染者数の過去10年間の記録

21年:男性523/女性168/合計691

22年:男性497/女性124/合計621

23年:男性650/女性177/合計827

24年:男性692/女性183/合計875

25年:男性993/女性235/合計1,228

26年:男性1,284/女性377/合計1,661

27年:男性1,930/女性760/合計2,690

28年:男性3,189/女性1,386/合計4,575

29年:男性3,931/女性1,895/合計5,826

30年:男性4,588/女性2,413/合計7,001

お判りいただけるでしょうか?

たった10年で梅毒感染者は10倍以上に膨れ上がっているのです。

しかも、よく見てください。当初、感染者数が増加したのは男性でした。

それに引きずられるように女性患者が増えていったのです。

神戸ARTレディスクリニックの推奨する性感染症検査

以前からお世話になっている神戸ARTレディスクリニックは

不妊治療で実績あるクリニックです。

このクリニックが「最低限これだけでも!」と推奨する

性感染症検査は2種類、クラミジア検査と結核検査です。

近年では性器にまで広がる結核はほとんど見られなくなったそうですが、

少なくなったからこそ油断してはならない、というわけです。

●クラミジア感染症の検査

クラミジア感染症は進行すると卵管や卵巣の癒着を引き起こします。

骨盤腔にまで感染が広がり、子宮や卵巣だけ治療しても内側に感染が

残ってしまうケースもあるようです。

神戸ARTレディスクリニックの場合は2種類の検査を行っているのだとか。

まずは、子宮の入り口から粘液を採取して調べる抗原検査。

これで子宮の入り口に感染しているかどうかが分かります。

最も簡便な検査です。ただし、これでは腹腔内の感染は分からないので、

血液検査で抗体が検出されるかどうかを調べます。

抗体が検出されれば、どこかに感染がある証拠です。

過去に1人でも性的に関係した異性がいた方は、大切な人ができた時、

親密な間柄になる前に性感染症の検査を受けることをおすすめします。

愛を壊さないため、大切な人を自分が傷つけないため、

相手を思いやる気持ちがあるなら、絶対に前もって受けるようにしましょう。

性感染症の多くは初期治療を行えばきれいに治ります。

が、治療せずに放置した場合、クラミジア感染症を始め多くの性感染症は

不妊症を引き起こします。

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30代不妊治療について思うこと。不妊治療を知り、妊活から体外受精や顕微授精についてまで、自分のペースで調べていきます。