不妊症か調べる検査、ホルモン検査

不妊症かどうか調べる検査10・ホルモン検査

不妊治療を始めるとき、神戸ARTレディスクリニックでは

気休めでごまかされることなく一人一人の状態と、可能性を示されます。

人によっては心が折れてしまうほど厳しい言葉が飛び出してくる恐れもありますが、

これが誠意ある医療の在り方なのだと私は感じました。

リスクや望みの薄さをもしっかり理解したうえで、

覚悟して治療に取り組む「本人の意思」が何より重要だからです。

そのために、まずは年齢にかかわらず、

外見からは分からない要素を調べる検査を行います。

妊孕性、つまり、妊娠しやすさは必ずしも年齢では測れません。

20代でも自力では妊娠できない女性がいらっしゃいます。

その一方で、40歳を過ぎても自然妊娠する女性もいらっしゃいます。

後者については前回と前々回話題に取り上げた女子プロレスラーのジャガー横田さんが

そうです。彼女は自然妊娠で45歳にして健康なお子さんを無事出産なさいました。

難産ではあったようですけれども。

これからしばらくは、不妊症治療のための基礎検査を

集中的にレポートしていくつもりです。年齢や見た目では分からない妊孕性を

どうやって判定していくのか、その重要な手がかりであるホルモン検査から進めていきます。

ホルモン検査:性機能を司るホルモンの分類

女性の身体は月経周期と排卵周期に沿ってホルモンバランスが変化します。

女性特有のホルモンを女性ホルモンと言い、血液検査で測定した

女性ホルモンの数値を基礎体温表と照らし合わせることで、

排卵が正常に起こっているか、また、正常ではないと推測される場合には、

原因を突き止めるためにどういった検査に進むべきなのかを判断するのです。

女性機能にかかわるホルモンの働きは非常に複雑なので、

役割で分類した5つのパートに分けてまとめていきましょう。

1・視床下部、下垂体、卵巣へと連携する卵巣系ホルモン

2・プロラクチン

3・甲状腺ホルモンおよび副腎皮質ホルモン

4・男性ホルモン

5・抗ミュラー管ホルモン

排卵及び月経は脳と卵巣が相互に働きかけて現れる現象です。

脳の中の視床下部というところから脳下垂体へ向かって

「性腺刺激ホルモン放出ホルモン」が放出されます。

「性腺刺激ホルモン放出ホルモン」の指令に応じて脳下垂体は

「性腺刺激ホルモン」を分泌し、卵巣に卵胞を成熟させるよう呼びかけるのです。

「性腺刺激ホルモン」の刺激で卵巣が正常に働けば、

段階的に「卵胞ホルモン(エストロゲン)」

もしくは「黄体ホルモン(プロゲステロン)」が分泌されるため、

子宮、脳下垂体、視床下部は連動して状態を変化させます。

生命が誕生するメカニズムは解明が進んでいるとはいえ、

まだまだ多くの領域が神秘のベールに隠されています。

解明されている部分についても、なかなかに難解です。

少しずつひも解き、かみ砕いて理解していきましょう。

30代からの不妊治療や検査のことブログでつづる

30代不妊治療について思うこと。不妊治療を知り、妊活から体外受精や顕微授精についてまで、自分のペースで調べていきます。