不妊の原因にもなる高プロラクチン血症
潜在性高プロラクチン血症
今回は潜在性高プロラクチン血症についてレポートします。
まずはおさらいです。
「プロラクチン」とは?また、プロラクチンの分泌量が多い状態、
「高プロラクチン」状態だとどうしていけないのでしょうか?
●プロラクチンおよび妊娠に対する高プロラクチン血症の問題点
私がお世話になっている神戸ARTレディスクリニックの基本情報を参考に、
簡単にまとめます。
プロラクチンはホルモン物質の一種です。
妊娠中から出産後にかけて脳下垂体から分泌し、乳腺に働きかけて乳汁、
つまり、お乳が出るようになります。高プロラクチン血症はこのプロラクチンの分泌量が
高値を維持する症状で、身体が妊娠中であるか、
出産直後であると認識してしまうため排卵や月経周囲の異常につながり、
結果的に不妊症となります。
参考サイト:神戸ARTレディスクリニック
●潜在性高プロラクチン血症とは
高プロラクチン血症を引き起こす原因はさまざまです。
潜在性高プロラクチン血症は名前から分かるように
高プロラクチン血症の原因のひとつです。
脳下垂体の腫瘍やシーハン症候群などの病原性高プロラクチン血症とは異なり、
原発性の高プロラクチン血症とも言えます。
では、潜在性高プロラクチン血症について、すこし詳しく見ていきましょう。
潜在性高プロラクチン血症とは:
潜在性高プロラクチン血症は病気ではありません。
潜在的にプロラクチン分泌量が多い体質です。
ストレスがある時、悩んでいる時、忙しい時、何か頑張らなければならない時などに、
生理周期に関わりなくプロラクチン分泌量が異常高値を示す体質であって、
これと言って原因疾患があるわけではないようです。
プロラクチン生産は脳下垂体の上位器官、
視床下部が分泌するホルモン物質TRHによって指示されます。
TRHは甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンのことで、
プロラクチンと同時にTSH(甲状腺刺激ホルモン)の分泌を促す働きもあります。
そのため、潜在性高プロラクチン血症の体質がある方は
体が気合を入れるたびにプロラクチン分泌量が異常に増えてしまうというわけです。
昼間は正常値、夜間にプロラクチン値が高くなる性質が特徴です。
潜在性高プロラクチン血症の方のサイン:
潜在性高プロラクチン血症の診断はLHRH・TRH負荷試験やCT検査、
MRI検査などによって行いますが、
病院で調べる前にご自身でその可能性をある程度把握しておきたいと
考える方も多いかと思います。
手がかりとしては、月経周期が乱れていること、排卵が見られないこと、
基礎体温表をつけてみて、グラフがガタガタギザギザして
規則性が確認できないことなどが挙げられます。
参考サイト:田中彰レディスクリニック
原因が分からない「体質」では治療できないのではないかと悲しくなった方、
あまり思い詰める必要はありません。
検査方法がある程度確率されているからには治療方法もあるものです。
必ずとは言い切れませんけれども。
潜在性高プロラクチン血症は原因疾患のさらなる調査を視野に入れつつ
投薬治療を行うケースがほとんどのようです。
なお、無事に妊娠し、出産、授乳まで経験したら
自然に治ったという方も多いそうですから、妊娠を希望する女性は
まず基礎体温表をつけ、排卵があるかどうか、
ホルモン分泌バランスの変化が規則的かどうかを確認することが大切です。
「おかしいな」と思ったらお早めにレディスクリニックを受診なさることをおすすめします。
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