緊急事態宣言下の不妊治療クリニック通院について
令和2年4月7日から5月6日までを期限とする緊急事態宣言が
発令されてからすでに3週間が経過しました。
しかし、4月27日、日本で1日に確認される新たな新型コロナウイルス感染症患者の
人数は371人を数え、まだまだ感染爆発の瀬戸際、ギリギリで耐えている状況です。
このまま大型連休中に緊急事態宣言が解除されれば、
新規感染者は間違いなく急増し、医療崩壊が起きるでしょう。
そのため、緊急事態宣言はこのまま延長になるのではないかと言われています。
そのような中でも休むわけにはいかないと活動を続けているのが、
ライフラインを担う業種の皆様や、病院関係者の皆様です。
不妊治療を実施しているレディースクリニックも基本的には診療を続けているようですね。
不妊治療は月々の月経周期に合わせたタイミングが非常に重要ですから、
休むに休めないというのが本音かもしれません。
緊急事態宣言下のレディースクリニック通院について、
いくつかのレディースクリニックの体制を確認しておきたいと思います。
また、新型コロナウイルス感染症から身を守りつつ不妊治療を受けるための、
ひとりひとりに必要な対策、心構えなどもご紹介します。
私が知っているクリニックの情報では以下のようになっていました。
・神戸ARTレディスクリニック(兵庫県)
院内設備や手指の徹底除菌、対人距離の確保、空間除菌、飛沫感染防止のための
アクリルカウンター設置、換気、医師看護師の防護用具装着と、
患者サイドへの注意呼びかけなどの対策を講じた上で通常通りの診療を行っています。
ただし、「風邪の症状・強いだるさ・呼吸器症状・2週間以内の海外渡航歴があるか、
そうした人物との接触歴がある」といった条件に当てはまる人物については
行政の相談センターへのご案内になるそうです。
なお、受診する際にはマスク着用必須とのこと。
・田園都市レディースクリニック(神奈川県)
田園都市レディースクリニックについては、原則として治療の延期を推奨しています。
ただし患者それぞれに治療内容や治療の緊急性が異なるので、
「担当医とご相談の上、ご判断いただきますようお願いいたします」
と記載されています。4月1日、緊急事態宣言が出る前から
このように表明しているところは評価できるのではないでしょうか。
院内の消毒、手指の消毒、マスクの着用などを行い、
どうしても治療を延期できない患者のみ受け入れているそうです。
・はるねクリニック銀座(東京都)
はるねクリニック銀座は感染症対策を講じたうえで
通常通りの診療を行う方針を掲げています。
受診時のマスク着用、待合室の利用はできるだけ患者本人のみ、
採精はできるだけ自宅で、といった「お願い」がHPに記載されているので
気になる方はチェックしてみてください。
クリニックそれぞれの新型コロナ対策のページを比較してみるのもいいかもしれません。
各院の体制に少しずつ違いが見られます。
横浜のレディスクリニックは緊急事態宣言が発令されるのを待たずに
患者の受け入れを制限し始めました。
これは、クラスター感染が確認されたクルーズ船の入港によって、
全国に先駆けて新型コロナウイルス感染症がいきなり
「身近な問題」になったからなのかなと推測します。
医師、看護師、ライフラインを担う皆さまへ
新型コロナウイルス感染症患者を受け入れ、治療を続けている医療従事者の皆さま。
それ以外の、レディスクリニックのような各種専門分野の医療従事者の皆さま。
電気水道物流のようなライフラインを担う皆さま。
スーパーなどの小売店で今日も販売を続けてくださっている皆さま。
皆さまのおかげで、私たちはなんとか生活を維持できています。心から感謝申し上げます。
感謝申し上げるとともに、皆さまのご無事を祈っております。
私たちができること、治療を受ける際の心構え
テレビやラジオでも言われているように、
私たちひとりひとりもまた新型コロナウイルス感染症と戦わなければなりません。
例えば、不妊治療でレディスクリニックを受診する際の心構えとして、
まずは「自分が新型コロナウイルスを保有しているかもしれない」と認識するべきです。
無症状でも保菌しているケースが少なくないので、自分もそうした一人である
可能性が十分にあるのだとご理解ください。
少しでも体調がおかしいと感じたら不用意な外出は避け、
感染を広げないように注意しましょう。風邪のような諸症状にだるさ、
息切れがある場合には、いきなり病院に向かうのではなく
行政の相談センターに連絡することも大切です。
気になる症状がなく、レディスクリニックを受診する場合には、
要所要所での手指の洗浄、消毒と、マスクの着用を徹底しましょう。
また、付き添いとともに待合室に入室し、待ち時間をおしゃべりして過ごす
といった行為も望ましくありません。
新型コロナウイルスはエアロゾル化します。
ひとりひとりがなるべく静かに、落ち着いて過ごすことも大切です。
自分の番の診察が終わったら、できるだけ速やかにクリニックから
離れるように心がけてください。
あとひとつ、忘れられがちなポイントがあります。
髪の毛は手指のようにこまめな消毒はできないですよね。
しかし、微粒子が上から下へと降ってくる動きを考えれば、ウイルスの受け皿とも言えます。長髪の方は髪の毛が直接目、鼻、口に触れます。
短髪の方でも、ついつい髪の毛に触れてしまうという方、少なくないはずです。
マスクをし、手指の消毒をしていても、髪の毛に触れた手で目、鼻、口を触ったら
台無しになってしまいます。
新型コロナウイルス感染症の災禍は、私たちが自分で考え、
正しく対処すれば必ず収束します。その日に向かって、皆さまもぜひ
「自分が」何をすべきか。「自分が」周囲にどのような影響を与えるのか。
想像力を働かせながら、前向きに行動していっていただきたいと思います。
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