不妊などの影響がない薬による治療を考える
薬剤性高プロラクチン血症①
これまでに高プロラクチン血症について何度かレポートしてきました。
高プロラクチン血症は
「下垂体腺腫」
「薬剤性高プロラクチン血症」
「特発性高プロラクチン血症」
に大別されるとし、下垂体腺腫と特発性高プロラクチン血症については
個別に掘り下げもしました。
ところが、薬剤性高プロラクチン血症についてはサラッと流して
しまっていたなと気付きまして。
それで改めて少し調べて見ると、実は薬剤性高プロラクチン血症は
誰にでも起こり得るんだなということが分かったのです。
素人だからそう思うのかもしれません。
そうかもしれないし、そうではないかもしれない。
分からないなら確かめるべきですよね!
というわけで、今回からしばらくは薬剤性高プロラクチン血症について
書いてみたいと思います。
薬剤性高プロラクチン血症についての掘り下げ回、
基本の参考ページは私の知る神戸ARTレディスクリニックの
ウェブページ2つとCRCという企業のウェブページ1つ、
福岡県薬剤師会のレポート1つです。
興味ある方はそれぞれURLをクリックしてみてください。
今回以降はレポートの最後にリンク集としてこれら、貼り付けます。
・神戸ARTレディスクリニック
https://www.ivf.co.jp/?page_id=76#A02
https://www.ivf.co.jp/?page_id=54#A07
・CRC
http://www.crc-group.co.jp/crc/q_and_a/118.html
・福岡県薬剤師会のレポート
産婦人科、レディスクリニックでの薬剤性高プロラクチン血症の認識
レディスクリニックでの薬剤性高プロラクチン血症の認識は、
「胃の薬や精神科の治療薬が高プロラクチン血症の原因になる」という程度です。
神戸ARTレディスクリニックの記述にもそうあります。
主な原因はその通りで、基礎知識としては十分な情報でしょう。
ただし、薬剤の専門家である薬剤師会のレポートではもう1歩踏み込んだ
内容が紹介されています。
「薬剤性高プロラクチン血症」に対する薬剤師会の見解
薬剤性高プロラクチン血症を引き起こす薬剤、
という切り口でのレポートはほとんど存在しません。
かろうじて見つけたのが、福岡県薬剤師会のレポートでした。
それによると、薬剤性高プロラクチン血症を引き起こす薬剤は
中枢神経系に作用する精神科の薬がクローズアップされる傾向があり、
だからこそ、見逃されがちな降圧剤や胃薬その他、
中枢には影響しないと思われている薬剤に対する注意が欠かせない、となっています。
つまり、高プロラクチン血症を引き起こす薬剤は多岐にわたるのです。
場合によっては医師でも把握しきれないほどに。
プロラクチン過剰状態が続く限り妊娠は成立しません。
市販薬であっても気軽に服用しないようにしましょう。
また、体調不良で医療機関を受診した時には、妊娠したいという意思や、
不妊などの影響がない薬剤による治療などの要望をはっきりと申告しておくことが大切です。
次回からは具体的な病気、症状、薬剤名、成分名や作用機序などに言及していきます。
よろしかったらお付き合いください。
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