ドーパミン生成抑制の薬

薬剤性高プロラクチン血症⑥ドーパミン生成抑制の薬

これまでのレポートではドーパミン受容体拮抗薬や

ヒスタミン受容体拮抗薬(H2ブロッカー)を取り上げてきましたが、

ここからはドーパミンの生成そのものを抑制してしまうお薬です。

今、日本では「ドーパミン」と「ドパミン」という表記が混在していますが、

私は「ドーパミン」に馴染んでいるのでとりあえず

「ドーパミン」で統一しております。

支障が出てきたら変えることもあるかもしれません。

●ドーパミン生成抑制薬

・メチルドパ(アルドメット)

・レセルピン(アポプロン)

・アヘンアルカロイド・アトロピン(オピアト)

とりあえず、福岡県薬剤師会のレポート

http://www.crc-group.co.jp/crc/q_and_a/118.html

に出ているのはこの3種類です。

それぞれどういう薬で、どのような時に処方されるのか見ていきましょう。

・メチルドパ(アルドメット):

血圧を下げる降圧剤、高血圧患者に処方されるお薬です。

不妊症につながる副作用として性欲減退、性機能障害、男性の女性化乳房、

乳汁分泌、生理不順があります。そのほかにはだるさ、

めまい、立ち眩み、徐脈、眠気、不眠、気鬱、手足のふるえ、

吐き気、食欲不振、口の渇き、鼻づまり、発疹など。

http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se21/se2145001.html

・レセルピン(アポプロン):

高血圧、悪性高血圧、統合失調症のお薬です。副作用が多岐にわたります。

抑うつ症状、腹痛、下血、眠気、口の渇き、ふるえ、夢見の悪さ、鼻づまり、不眠、だるさ、めまい、徐脈、性欲減退、吐き気、下痢、尿が出にくくなるなど。

http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se21/se2143006.html

・アヘンアルカロイド・アトロピン(オピアト):

「アヘン」です。最強の鎮痛薬、鎮咳薬、麻薬です。強い痛みがある時に処方されます。

https://www.genome.jp/dbget-bin/www_bget?dr_ja:D03863

アセチルコリンの受容体のひとつ、ムスカリン受容体で

アセチルコリンとの結合を遮断することで興奮伝達を阻害します。

http://www.anesth.or.jp/guide/pdf/publication4-8_20181004s.pdf#search='%E3%82%A2%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%94%E3%83%B3+%E4%BD%9C%E7%94%A8%E6%A9%9F%E5%BA%8F'

ドーパミンの生成が抑制されるとどうなる?

ドーパミンの生成を抑制する薬を服用していると、

当たり前ですがドーパミンが足りなくなってきます。ドーパミンには様々な働きがあります。その中のひとつが、プロラクチンの分泌抑制です。

薬剤の影響でドーパミン不足に陥ると、それまで抑え込まれていた

プロラクチン生成の機能が解放され、高プロラクチン血症となるのです。

高プロラクチン血症は不妊症の主な原因のひとつとして有名ですよね。

薬剤性高プロラクチン血症に関する記述です。

神戸ARTレディスクリニック:

https://www.ivf.co.jp/?page_id=54#A03

より。

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30代不妊治療について思うこと。不妊治療を知り、妊活から体外受精や顕微授精についてまで、自分のペースで調べていきます。