東京の不妊治療の助成制度

東京都の不妊治療助成制度について

まずは東京都の不妊治療助成制度をご紹介します。

こちらのホームページに記載されています。

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/kosodate/josei/funin/index.html

基本骨格はこちら

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000047270.html

厚生労働省が策定した方針に沿っていますが、

細かい部分には東京都の個性が出ているようです。

【東京都の不妊治療助成制度・概要】

・ 東京都の不妊治療助成制度は八王子市の区域を除く東京都内に住所がある

夫婦もしくは事実婚の男女が行う体外受精・顕微授精(特定不妊治療)、

これに至る男性不妊治療にのみ適用される

・ 特定不妊治療以外の治療では妊娠が難しいと医師が診断した場合のみ

・ 申請日が6月1日以降の場合、前年の夫婦の所得合算額が905万円未満

(平成31年4月1日以降に治療開始)であること。

平成31年3月31日以前に開始した治療の場合は

730万円未満が所得制限となる(※この項目は特例に準じて盛り込まれたもの)

・ 申請期限は助成対象となる「治療が終了した日」が属する年度末(3月31日)。

ただし、治療終了日の関係でどうしても書類が用意できないケースのみ

4月1日から6月30日まで特例として申請可能。

それ以外はいかなる理由でも期限延長は不可

・ 助成額は治療ステージに応じて支払われる

治療ステージA:20万円(30万円)

治療ステージB:25万円(30万円)

治療ステージC、F:7.5万円

治療ステージD、E:15万円(30万円)

※ カッコ内は初回の助成上限額。初回とは申請時に「1回目の治療」とした治療を示す

※ 「1回の治療」の定義は、採卵準備のための投薬開始から体外受精、顕微授精

1回に至る工程を1セットとしたもの

助成回数の要件(初回の治療開始時点):

妻の年齢が39歳までの夫婦 通算6回まで

妻の年齢が40歳以上の夫婦 通算3回まで

妻の年齢が43歳以上の夫婦 助成対象外

男性不妊治療の助成に関する要件:

体外受精および顕微授精に至るための治療である場合に限定して助成。

治療内容「精巣内精子生検採取法(TESE)」

    「精巣上体内精子吸引採取法(MESA)」

    「経皮的精巣上体内精子吸引採取法(PESA)」

    「精巣内精子吸引採取法(TESA)」

要件:

・ 特定不妊治療の治療終了日の属する年度の前年度以降に行われた手術1回につき

15万円が上限。平成31年4月1日以降に行った手術については

初回の治療に限り助成額は30万円に拡大

・ 特定不妊治療費助成の妻の助成上限回数の範囲内で申請可能

・ 指定医療機関又は指定医療機関から紹介された医療機関で手術を受けた

・ 医療保険が適用されない手術および精子凍結料のみ助成対象

・ 男性不妊治療単独での助成申請は不可

・ 特定不妊治療費が助成の対象とならなかった場合、男性不妊治療についても助成対象外

・ 男性不妊治療の手術の結果および特定不妊治療の結果によって

治療ステージ(A~F)の評価が決まる

新型コロナウィルス感染症の感染拡大に応じた対応【東京都】

政府としては今のところ特定不妊治療の助成制度に関して、

新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴う変更などは公開していません。

しかし、国よりも国民ひとりひとりとの距離感が近い自治体までもが

足を止めるわけにもいかず、それぞれが対応を始めています。

急がなければ破綻する状況だからです。

東京都のホームページに追加された「特例」が以下の通りです。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う取扱い【所得要件】

条件・令和2年4月1日以降に特定不妊治療を終了した

1 新型コロナウィルス感染症の感染防止のため治療を延期し、令和2年4月1日以降に治療終了した

2 令和2年6月1日以降に助成金の申請をする

3 2019年1月1日から2019年12月31日までの所得が905万円以上

4 2018年1月1日から2018年12月31日までの所得が905万円未満

これら4つの項目を満たす者のみ2018年中の所得で審査を行う

※ 平成31年3月31日以前に開始した治療は905万円を730万円に読み替え

東京都・特定不妊治療費助成(新型コロナウィルス感染拡大に伴う取り扱い)

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/kosodate/josei/funin/syotoku_youken.html

という内容を時限的に適用するとのことです。

政府は2018年で日本の景気拡大は終了していたと認めました。

所得制限の引き上げは、より広く支援の手を差し伸べる効果はありそうです。

それから、概要のところに盛り込まれている申請期限の特例もまた、

コロナ禍に伴っての時限的措置となっています。

令和2年1月から3月末に終了した特定不妊治療費の申請期限を、

特例として令和2年6月30日(火曜日)の当日消印まで認めるとあります。

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/kosodate/josei/funin/korona_shinsei.html

それから、年齢要件についても「治療期間の初日における妻の年齢が43歳未満」から、

「令和2年3月31日時点で妻の年齢が42歳の夫婦で、令和2年度に新型コロナウィルス感染症の感染防止の観点から治療を延期した場合は、妻の年齢が44歳に到達する前日までの間に限り対象者とする」とのことです。

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/kosodate/josei/funin/shingata_korona.html

東京都の不妊治療助成制度・まとめ

東京都の不妊治療助成制度をまとめると、助成金が出るのは八王子市以外の

東京都に住んでいる夫婦もしくは事実婚と認められたカップルが受ける特定不妊治療、

また、特定不妊治療に付随する男性不妊治療に限定するということです。

助成費の評価は妻の年齢や男性不妊治療の結果(採取できた精子の状態)と、

それを使用した特定不妊治療の結果で変わってくるし、

また、助成費を申請した回数によっても支給される金額に差が出てくる、

つまり、うまくいく可能性が低いほど申請者がもらえる金額は少なくなっていくと

思っていただくといいでしょう。

申請時には必要書類の原本を提出するように求められます。

提出前に必ずコピーを取っておくことをおすすめします。

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30代不妊治療について思うこと。不妊治療を知り、妊活から体外受精や顕微授精についてまで、自分のペースで調べていきます。